綱吉が私をファミリーに入れてくれてから一年たった。
あれから私は裏切ることもなくボンゴレとして生き続けている。初めて出来た居
場所はとても居心地がいい。みんな優しく、暖かく迎えてくれる。
でも、私がここに居続ける一番の理由は―…

、行くよ」

「雲雀」

この人に惹かれたからだ。私と同じ目をしている雲雀。誰よりも似た、独り者の私達。

「今日の仕事は?」

「武器庫の壊滅。見張りは二人」

「…つまんないの」

「同意見だけどね」

まあ綱吉が言うし仕方ないんじゃない、と雲雀が言った。ボスの命令を勝手に無視するわけにはいかないから仕方ないんだよね、本当に。
至極つまらなさそうな顔をしている雲雀にヘルメットを渡され、雲雀愛用のバイクの後ろに跨った。

「見張りもっといるといいね」

「そうだね」

掴まっててよ、と言われてバイクは走り出す。