「帰ってきてみたら・・・」

ソファに白い素足を丸出しで眠る彼女がいた。しかも何故だか上半身には昨日帰ってきてソファに置きっぱなしだった僕のシャツを羽織って。

、」

「ん・・・恭・・・弥?おかえり・・・」

声をかけると目を擦りながらのそりと起き上がった。
長い髪はあちこちにはねていてそれを直すように撫でてやるとまだ寝ぼけたままのは気持ちいいのか目を瞑ってされるがままに任せていた。そんなが可愛くて突然抱きしめる。一瞬驚いたように目を見開いて瞳を揺るがせたけれど次の瞬間にはしあわせそうに笑って背中に手を回した。擦り寄ってくる仕草が猫みたいでまた可愛らしくて、そんなから僕の匂いがしてなんだかくすぐったい気分になった。なんだかが僕の一部になったみたいだ。本当に僕に溶けてしまえばいいのに。そうすればいつでも一緒にいられるのに。漠然とそんなことを考えてる自分に気づいて僕らしくないな、と思った。ぎゅうっと無意識に抱きしめていたらしくてが苦しそうに「恭、弥、」といった。縋る様に背中に回った両手が僕のシャツを握り締めるのが可愛いな。思わずふ、と笑みがこぼれる。

「きょう、や、」

ああもうそんな苦しげに僕のこと呼ばないでよ。眉間に寄った皺さえ官能的に見えてくる。最近忙しくて、会うことすらままならなかったんだ。いきなりこんなのはきついだろ?僕の理性を試しているの?まあはそんなこと考えちゃいないだろうけどさ。ちょっと身体を離して顔を覗き込む。

、寂しかった?」

「さみし、かった・・・」

ぎゅうっとが縋り付く。僕も寂しかったよホントにね。そんなことはいわないけど。

、愛してるよ」

だから代わりに愛の言葉を。