聖なる夜、12月24日。恋人たちのクリスマス。
街はイルミネーションでキラキラ輝き、X'masソングがそこら中に流れて。
幸せそうな恋人たち、家族が街に溢れてる。
かく言う私も、もう少しでその一人。
この日の為に買った服を着て、髪をセットして、いつもより華やかにメイクして
。
鏡を見て、グロスを塗りながらそんな自分に笑った。
こんなに頑張るのはただ一人、大切なアイツの為。
ちら、と横に置いた携帯を見るとそろそろ家を出なくちゃならない時間だった。

「もう行かなきゃ!」

服に合わせたバッグに携帯をしまいこむ。上着をはおって、靴はいて。

「いってきまーす!」

重い扉を開けば、優しい時間の始まり。
そうだ、待ち合わせ場所は…

01、千葉から出てくるんだし、東京駅でいいんだよね。

02、いつもの駅だし、ゆっくり歩いて行ってちょうどいい頃かな。

03、携帯が振動してる!やだ、電話!?

04、横浜駅だよね。ちょっと急いだ方がいいかなあ。

05、遊園地の入り口前だっけ?アイツ、時間通りに来るのかなあ…?